初めて占いに行った話
初めて占いに行った
自分の中で占いのイメージは水晶玉を擦りながら黒い布を被った人が暗い予言をする空間のイメージしかなかった
しかし、ひょんな事から横浜の中華街の占い屋さんに入る事になった。2016年は何事にも挑戦して行きたい
胡散臭い中国雑貨屋と甘栗の押し売りの街、中華街
果たして初めての占いが胡散臭い街で良いかと思いつつも入店
店内は入り口も無く八百屋のごとくオープンな空間になっていた。
色んな邪念が店内に入り込みそうで良いのだろうかと思いつつ、片言の店員さんが先生を呼んできますねーと駆けて行くのを見守った。
目で追うと路上でタバコを吹かしてる老人に声を駆けてるのが見えた
これは大当たりの手練のパターンかお調子者のほら吹き老人のどっちかだと思った。
手練の先生だと願い話をする事になった。
彼女と居た為にお互いの相性を鑑定してもらう事にした。
相性鑑定の料金は6000円。6000円…
本当の未来がわかるのであれば安い物だと自分に言い聞かせつつ話を聞いた。
生年月日を報告すると老人は本を取り出し伝えた情報と照らし合わせながら生まれた星を調べてくれてるのだが調べてる時点で手練の可能性が低くなっている。
土の星のもとに生まれてるだ小難しい話を長々続けてようやくお互いの今後について話を始めてくれた。
こっちはそれが聞きたいのだ
自分が土の人で恋人が水の人だから相性が良いとかはどうでもいいのである
ポケモンだったら自分が瞬殺されてしまう相性だ。
簡略すると2018年にどうにかアクションを起こせ
箱根か熱海の温泉に今年の夏までに行くと自分の結婚したい気持ちが生まれてくる
等であった。熱海、箱根の方角の温泉の熱と星との相性が大変良いなど話してくれた。
箱根や熱海の温泉には自分は一年中行きたいし温泉や銭湯にはどう考えても同年代よりも足を熱心に運んでいる。去年の夏には1人で長野にまで温泉旅行をしてきた程だ。
それがこの数ヶ月の間に箱根か熱海の温泉に行くと結婚する気が起きるとは到底思えないが方角の力により何か身体から結婚したい欲が生まれるのかもしれない。
半信半疑で老人の話を聞いてるとなにか太いパスタのような木の枝の束のような物を持ち出し、私に一本抜けと命令してきた。
言われるがままに一本引き取り老人に手渡すとぶつぶつと何かを唱えだした。
心霊番組の除霊特集にしか見えないと笑いをこらえながら見ていると突然老人が大声で奇声を発した。
一瞬自分の邪念が見透かされたのかと思い滅茶苦茶びっくりしたが何度か唱え〜奇声のループをしていた。
この時には「こんな外から丸見えの空間で大声を出されて恥ずかしい」以外の気持ちはなくなって俯いていた。
因にこれを抜いた私の事を老人は見てくれたらしいが奇声のショックがでか過ぎて何を話されたか何も覚えてない。
あぜんとなっていると無料で手相を見てやるよと言うので無料ならば是非と思い見てもらった。
自分は性格の表裏がはっきりしており現実逃避癖があり非常にずぼらであるとピシャリと当てられた。
若い頃に呼吸気管支系が悪かったかい?としたり顔で聞かれたが遠慮なくいえ、健康ですと答えたのは少し悪い事をしてしまった気もする。
こうして外れて微妙な空気が流れているとこで老人の豪快なハイハイハイ!により占いは終了した。
相性鑑定代6000円
手相1000円×2を無料してくれた為6000円を用意しようとしたら
老人が
「あの棒を使った占いは特別な占いだから1000円×2で+2000円で8000円ね」と言ってきたのだ。
お互い生粋の日本人体質なので文句も言わず8000円を払いお互い無駄遣いをしてしまった…と虚無感に包まれながら家路に向かった。
帰宅途中に彼女が
「あの特別な占い2人分で2000円求められたけど私受けてないよね」と言ってきたのだ。確かにそうである
あの手相代無料とは真っ赤な嘘で特別な棒の占い代=手相代なのだ。
このトリックには関心しつつももう占いは行かなくていいや…と初めてお姉さんが居るタイプのお店に行った後の虚無感と同じ気持ちで帰宅した。